OpenXRを用いたプログラムをビルド・実行する手順を説明します。ここではスタンドアロンではなく、Windowsなどで動くPCVRの開発環境の構築を解説します。
以下のプログラムをエラーなくコンパイルすることが目標です。
#include <openxr/openxr_platform.h>
#include <openxr/openxr.hpp>
int main() {
return 0;
}
基本的なコマンドライン(シェル)の使い方を知っていることを前提とします。
インストールするもの
ビルド手順
- 空のディレクトリを作成してそこに移動する。
mkdir openxr-test cd openxr-test
- ディレクトリに以下のファイルを配置する。
- main.cpp(プログラムファイル)
#include <openxr/openxr_platform.h> #include <openxr/openxr.hpp> int main() { return 0; }
- CMakeLists.txt(ビルドスクリプト)
cmake_minimum_required(VERSION 3.22) project(openxr-test) set(CMAKE_CXX_STANDARD 17) add_executable(app main.cpp) find_package(OpenXR CONFIG REQUIRED) target_link_libraries(app PRIVATE OpenXR::headers OpenXR::openxr_loader)
- vcpkgで
openxr-loader[vulkan]
をインストールする。
C++ラッパのOpenXR-Hppもこのopenxr-loaderパッケージに一緒に含まれています。vcpkg install openxr-loader[vulkan]
build
ディレクトリを作成して移動する。mkdir build cd build
- CMakeのコンフィグを行う。vcpkgのパスを指定することに注意。
cmake .. -DCMAKE_TOOLCHAIN_FILE=(vcpkgのインストールパス)/scripts/buildsystems/vcpkg.cmake
- ビルドを実行する。
これで実行ファイルが生成されます。(GCC/Clangならばcmake --build .
build/app
に、Visual Studioならbuild/Debug/app.exe
に)