やっていくVulkan入門

テクスチャを使う

この章ではテクスチャについて学びます。

3Dモデルの表面上に絵や細かい模様などを作りこみたい場合、ひとつ考えられる手は「とにかくポリゴンを細分化して塗り分ける」という荒業です。しかし、ポリゴンを細分化すると当然処理の負荷が大きくなります。そこで実際には「画像データを用意して貼り付ける」ような手法が一般的に使われ、これをテクスチャマッピングと呼びます。また、貼り付けられる画像データのことをテクスチャと呼びます。

少ないポリゴン数でも3Dモデルの表現力を大幅に上げることのできる、非常に強力かつ広く使われている技術です。しっかり使い方を学んでいきましょう。

余談

テクスチャマッピングは単に「モデルに絵を貼り付けるもの」として説明されがちですが、それは使用法のひとつにすぎません。単なる模様だけでなく表面の質感や微細な構造の表現、さらにはアニメ調の陰影表現(トゥーンシェーディング)のために使われるなど、単に「絵を貼り付ける」では説明しきれない応用範囲があります。

すごく大雑把に言えば「大きなデータ配列を渡してシェーダで自由に取り出せる」という部分がテクスチャという機能のコアなので、値をどう取り出してどう使うかはシェーダのプログラム次第なのです。